新型コロナと比べた危険度
中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスは
世界中で4万人以上。
日本国内だけでも確認されている感染者数は705人に(19日時点)
この未知のウイルスは他の感染症ウイルスと比べて危険なのかどうか?
2月12日午前0時時点のWHOの数値。
症状の重さや社会的・経済的にも影響
感染症の危険度を互いに比較するには、
○感染のしやすさ
○致死率
○症状の重さ
○地域の封鎖に伴う社会的・経済的な影響の大きさ
などを比較しなければいけません。
単純に致死率を比較するだけでは、どれが最悪の感染症かを判断しにくいようです。
例えばインフルエンザ。
従来型のものであれH1N1のような新型のものであっても、感染者は何百万人にもなりえますが、
死亡に至る割合は比較的低く、そのうち0.1%ほど。
死亡に至る割合は比較的低く、そのうち0.1%ほど。
対して、SARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)、そして今回の新型コロナウイルス感染症「COVID―19」は、
致死率の点でははるかに深刻です。
ただし、SARSは致死率が10%ほどに上りましたが、感染が確認されたのはわずか8000例ほどでした。
現時点で、新型コロナウイルスの感染者数はSARSを大きく上回っています。
そのうち死亡に至るのは2%ほど。
致死率でいえばインフルエンザの20倍ほどということになります。
新型ウイルスの脅威は早期に終息するだろうと予測する科学者もいる一方、中東で2012年から流行が続いているMERSではそうなっていません。
「過去2日間、中国国内で新たな感染者数が減っているのは朗報ですが、この数字を深読みすべきではありません」
WHOのテドロス事務局長は7日の記者会見でそう述べた。
「新規感染者数は再び増加する可能性があります」
もし新型コロナウイルスの感染が何百万人という単位に拡大すると、非常に危険な事態になる恐れがあります。
インフルエンザと違い、新型コロナウイルスのワクチンや特効薬はまだありません。
インフルエンザと違い、新型コロナウイルスのワクチンや特効薬はまだありません。
SARSによる中国の経済損失は400億ドル
新型コロナウイルスの感染がどこまで広がるかは未だに予想がつきません。
ここで重要なのが検疫や感染者の移動制限が感染拡大を抑え込むのに最も有効な方法の1つです。
WHOはSARSの終息を検疫と隔離の成果だとしています。
コロナウイルスはインフルエンザと同じく、感染者の近くにいることで伝染するため、他者と物理的に距離を置くことはそれなりに理にかなっています。
その効果は、検疫や隔離の状況で異なる。研究によると、病院での患者の隔離は費用対効果が高いが、自宅での隔離や、対人距離の確保、そして移動制限は、低・中所得国においてさえ経済へのダメージが大きい。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、中国は2009年のH1N1型インフルエンザの流行で550億ドル、SARSの流行で400億ドルの経済損失を被ったという。
新型コロナウイルス対策には、人から人への感染防止と、感染者の早期の特定と隔離を優先すべきだと専門家は強調しています。